ビッシングとは?意味、事例、および対策方法
ビッシングとは「ボイスフィッシング」の略語で、電話経由の詐欺行為を指します
詐欺師は発信者番号を改ざんし、信頼できる発信元に偽装することがあります
金銭、アカウント、セキュリティに関して、緊急性を煽る内容などの電話を掛けます
安全な習慣を身につけ、Macのセキュリティ対策を講じることで、被害を軽減できます
ビッシングとは?
ビッシング(ボイスフィッシング)とは、電話を通じて行われるフィッシング詐欺のことです。詐欺師は電話をかけたり、ボイスメッセージや音声メモを残して、個人情報の開示、送金、ログインの許可、アカウントのリセットなど、危険な行動へ誘導します。
発信者は、銀行、配送会社、政府機関、テクニカルサポート、勤務先を装って、アカウント、決済情報、パソコン、または個人情報に関する深刻な問題があるなどとして、緊急性を訴えます。内容の信憑性を確認する余地を与えず、咄嗟に行動させることを目的としています。
銀行詐欺
詐欺師は銀行の職員を装って、あなたの口座の不審な取引について警告します。カード情報、ワンタイムパスワード、ログイン情報、あるいは安全を装った送金を要求してくる恐れがあります。
偽のITサポート電話
偽のサポート担当者が、あなたのパソコン、Apple ID、またはオンラインアカウントに深刻な問題が発生していると主張します。危険なソフトウェアのインストール、アカウント情報の開示、あるいはリモートアクセスの許可に誘導します。
政府機関詐欺
詐欺師は、税務署、警察、入国管理局、治安機関の職員などを装います。この種の詐欺電話では、脅迫、罰金、あるいは緊急の法的措置を主張して、圧力をかけるケースが多いです。
勤務先を装った詐欺
詐欺師は、管理部、ITサポート担当者、ベンダー、または同僚を偽装することもあります。このようなビッシング詐欺では、法人パスワード、支払方法の変更、アカウントのリセット、あるいは社内情報の提供を求められる可能性があります。
AI音声詐欺
家族、友人、または同僚の声をAIで偽造して電話を掛ける犯罪者もいます。偽の緊急事態や差し迫った依頼を口実に、被害者に金銭の送金や機密情報の開示を迫ります。
ビッシングの仕組みとは?
ビッシングは、緊急性、公的機関からの連絡、個人的な内容などの偽電話を掛ける詐欺手法です。高度なhacking技術ではなく、人の心理的なプレッシャーや信頼を悪用して、機密情報を共有させたり、危険な行動へ誘導します。
01
標的の選定
詐欺師は、ランダムな電話番号、漏洩した連絡先リスト、特定の企業顧客、あるいは資金、アカウント、内部システムへのアクセス権を持つ従業員などを標的にする可能性があります。
02
説得力のあるシナリオ
発信者は、銀行詐欺、アカウントの凍結、未納の税金、配送の問題、緊急のITサポートなど、直ちに対処が必要な問題が発生したことを装います。
03
発信者番号の偽装
詐欺師は、あたかも正当な番号からの発信であるかのように見せかけることができます。地元の番号や公的機関の番号、あるいは実在する企業の電話番号を装った番号が表示される場合があります。
04
緊急性を煽る
パスワード、コード、支払い、リモートアクセス、または個人情報の提供を求められる恐れがあります。緊急性を促して、受信者が内容の信憑性を確認する余裕なく行動を取らせるよう仕向けています。
05
詐欺の続行
攻撃者は金銭を盗んだり、アカウントの乗っ取り、さらなるphishingメッセージの送信、危険なソフトウェアのインストール、または被害者を悪用して周囲の人間に接触を図る、などといった被害が及ぶ可能性があります。
ビッシングの過去の事例
ビッシング詐欺は、明らかに詐欺電話だとわかるものばかりではありません。偽の公的権威、発信者番号の偽装、またはヘルプデスクを装って心理的プレッシャーをかけたり、AI生成音声を悪用した巧妙な手口が用いられた、数多くの事例が確認されています。
CISAを装った詐欺電話(2024年)
2024年、CISA(サイバーセキュリティー・インフラセキュリティー庁)の職員を装ったビッシング詐欺についてCISAが警告しました。米国の同機関は、金銭は支払わずに電話を切って、CISAの公式番号からCISAに問い合わせて電話の真偽を確認するよう人々に呼びかけました。正規の組織名を悪用し、緊急性を煽ってあたかも本物に見せかけるビッシングの典型的な例です。
政府高官のなりすまし詐欺(2025年)
2025年、米国政府の高官を装った偽のテキストメッセージや音声メッセージのビッシング詐欺についてFBIが警告しました。FBIは、一部の音声メッセージはAI生成で公人や個人の知人の声を偽装していると報告しました。犯罪者がAIを悪用して馴染みのある声や実在する人物の声を偽造することで、ビッシングが検知しづらくなっている危険性が浮き彫りとなった事例です。
Scattered Spiderのヘルプデスク攻撃(2023年~2025年)
サイバー犯罪グループ「Scattered Spider」は、ITヘルプデスクを標的として電話詐欺をかけ、サポートスタッフを騙してパスワードのリセットやログインセキュリティの変更を操作させました。信憑性のあるシナリオで、個人だけでなく企業スタッフも標的とするビッシング攻撃の巧妙さが浮き彫りとなった事例です。
ビッシングのリスク
と被害とは?
ビッシングの最大の脅威は、発信者を信用して危険な操作を実行してしまうことです。たった1回の詐欺電話が、金銭の盗難、アカウント情報の漏洩、あるいはMacへの不正アクセスなど、多大な被害につながる可能性があります。
情報の詐取
詐欺師は、受信者の氏名、住所、カード番号、パスワード、ワンタイムコード、セキュリティの詳細、職場の情報などを詐取して、犯罪に悪用される可能性があります。
金銭的被害
ビッシング詐欺の電話では、金銭の送金、支払いの承認、ギフトカードの購入、資金の振り込み、あるいは詐欺師が管理する口座への資金移動を指示する傾向があります。
アカウント乗っ取り
ログイン情報やセキュリティコードが詐取されると、メール、銀行口座、Apple ID、クラウドストレージ、業務用ツール、またはSNSのアカウントに不正アクセスされる可能性があります。
危険なダウンロード
リモートアクセスツール、偽のサポートアプリ、または悪意のあるファイルをインストールさせようとするビッシング詐欺もあります。これにより、Macが危険に晒されたり、権限昇格される可能性があります。
ビッシングの標的
になりやすいユーザーは?
ビッシングの電話を受信する可能性は誰にでもありますが、発信者が専門的な知識を保有しており話に信憑性がある場合や、金銭、アカウント、または社内システムへのアクセスを狙った電話には、特に注意する必要があります。
高齢者
高齢者を標的にして、銀行、行政、医療、配送、家族などの緊急事態を装って、恐怖や危機感を抱かせるような悪質な詐欺電話が多発しています。
リモートワーカー
電話、クラウドツール、ヘルプデスクへの依存度が高いリモートワーカーの環境を標的にして、同僚、管理者、またはITサポートを装った詐欺電話を掛ける可能性があります。
中小企業
小規模なチームでは、折り返し確認の規則、支払い承認プロセス、またはセキュリティ研修の体制が不十分であることもあり、偽のベンダーや財務担当者からの電話に騙されやすくなる可能性があります。
管理・財務スタッフ
支払いの処理、アカウントのリセット、給与計算、ユーザーアクセス権限などを扱う担当部門はビッシングの格好の標的で、電話一本で深刻な業務損害につながる可能性があります。
ビッシングから
身を守るには?
すべての詐欺電話を完全に防ぐことは難しいかもしれませんが、ビッシングの成功を著しく困難にすることは可能です。最も確実な方法は、慌てずに落ち着いて対応し、依頼内容を後ほど電話以外で別途確認するようにして、通話中には機密情報を一切伝えないことです。
発信者番号を信用しない
発信者番号は偽装される可能性があるため、見覚えのある番号だからといって本物とは限りません。電話を切って、その会社の公式サイトやアプリに記載されている番号から折り返し電話をかけてください。
コードを絶対に教えない
ワンタイムパスワード、多要素認証(MFA)コード、カードの暗証番号、復旧キー、パスワード再設定リンクなどを口頭で伝えないでください。正規の組織では、こうした情報を尋ねることはありません。
話を鵜呑みにしない
詐欺師は、受信者のパニックや焦りといった心理に付け込もうとします。一旦落ち着いて質問をしたり、プレッシャーに屈せず、指示を鵜呑みにする前に電話以外別の手段で信憑性を確認してください。
リモートアクセスさせない
発信者が何かを理由にソフトウェアのインストールやリモートアクセスを要求してきても、許可しないでください。テクニカルサポートの詐欺電話では、リモートアクセスを悪用して端末を遠隔操作するケースが多発しています。
不審な電話は通報する
ビッシング詐欺の電話があった場合は、正規の企業、銀行、職場のセキュリティチーム、通信事業者、または地元のサイバー犯罪・消費者保護当局に通報してください。
Macで不審な電話を受けた際に役立つIntegoの機能
ビッシングは電話詐欺である特性上、Intego ONEでは詐欺電話自体を阻止したり、すべてのソーシャルエンジニアリング詐欺を未然に防いだりすることはできません。しかし、インターネット利用、ファイルのダウンロード、アカウントの管理においてMacを保護し、不審な電話を受けた後の復旧を支援することは可能です。
通信接続の制御
Integoのfirewallを使えば、インターネットやその他のネットワークに接続できるアプリを制御できるため、望まないアプリの接続を素早く検知・ブロックできます。
危険なファイルのスキャン
不審な電話を受けたら、直ちにMacをスキャンして、危険なファイル、偽のサポートツール、または騙されて開いてしまったその他の脅威を検出できます。
よくある質問
ビッシングとは「ボイスフィッシング」のことです。 電話、ボイスメール、または音声メッセージを悪用して、機密情報の共有、送金、危険なソフトウェアのインストール、アカウントへのアクセス許可を要求する詐欺電話です。銀行、政府機関、テクニカルサポート、配送会社、または職場の知人などを装ったビッシング詐欺が多発しています。発信者番号は偽装されている可能性があるため、正規のような番号が表示されていても、その発信者が本物であるとは限りません。
最も代表的な手口は、「緊急性」を強調する電話です。 発信者は、深刻な事態が発生していると主張して、人間の心理的な隙を突き、危険な行動に誘導します。例えば、「銀行口座が危険にさらされている」「パソコンがウイルスに感染している」「荷物が差し止められている」「税金の未納がある」「上司が支払いの承認を求めている」などといった手口が考えられます。冷静に事実確認する時間を与えず、すぐに行動するよう圧力をかけます。
ビッシング詐欺の例を5つ挙げるとすると、銀行詐欺の電話、偽のテクニカルサポートの電話、公的機関を装った電話、配送や返金に関する詐欺電話、職場関係者を装った電話などがあります。パスワードやワンタイムコードを要求してくる詐欺もあれば、送金やギフトカードの要求、リモートアクセスソフトの悪用、偽のアカウント復旧を強要する詐欺もあります。詳細は様々ですが、心理的な圧力をかけたり、他人を装ったりする手口が多いです。
ビッシングでは、音声通話、ボイスメール、または音声メッセージを悪用した詐欺です。一方、フィッシングは、電子メール、Webサイト、テキストメッセージを悪用した詐欺です。スミッシングは、SMSやショートメールを悪用した詐欺です。それぞれ手法は異なりますが、目的は共通していることが多いです。例えば、受信者を騙して信用させ、機密情報の提供、危険なリンクのクリック、不正ソフトウェアのインストール、送金、などを目的としています。
あります。発信者番号を偽装したビッシング詐欺は多発しています。詐欺師は受信者のスマートフォンに表示される番号を偽装して、銀行、政府機関、地元の電話番号、配送会社、あるいは職場の連絡先から掛かってきたかのように見せかけることができます。そのため、発信者番号だけを見て安全性を判断するのは避けましょう。電話には出ず、または切って、正規の企業・組織の公式サイトやアプリ記載の電話番号から折り返し電話をかけてください。
Intego
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