モバイルスパイウェアとは│仕組み・スマートフォンの感染対策

  • モバイルスパイウェアは、モバイル端末を密かに監視してデータを窃取するマルウェア

  • 悪意のあるアプリ、リンク、脆弱性の悪用、あるいは物理的なアクセスを介して侵入

  • 高度なモバイルスパイウェアの場合は、感染の兆候がほとんどないことも

  • 迅速に対応し、アカウント、データ、端末を保護することが不可欠

モバイルスパイウェアとは?

モバイルスパイウェアとは、スマートフォンやタブレット上のアクティビティを密かに監視し、データを窃取して第三者や組織に送信する悪意のあるソフトウェアのことです。スパイウェアの種類によっては、位置情報の追跡、メッセージや写真の閲覧、通話の録音、マイクの起動、パスワードの収集、更には使用しているアプリやWebサイトの監視を行うものもあります。

一部のモバイルスパイウェアは、悪意のあるアプリの中に隠されていたり、端末に物理的にアクセスできる人物によってインストールされることもあります。高度なスパイウェアの場合、ユーザーに何かをインストールさせたり、リンクをクリックさせることなく、セキュリティ上の脆弱性を悪用して侵入することができます。高度な標的型スパイウェアは、特定のジャーナリスト、活動家、政府関係者、その他の著名人を標的とすることが多いですが、一般的なスパイウェアは不特定多数を標的としているため、誰でも感染する恐れがあります。iPhone、iPad、Androidデバイスには標準搭載のセキュリティ機能が備わっていますが、端末が古かったり、ジェイルブレイクやルート化されていたり、ロックが解除されたままの状態にある場合、感染しやすくなります。

ストーカーウェア

ストーカーウェアとは、スマートフォンの所有者の同意を得ずにインストールされる監視ソフトウェアのことです。ユーザーの位置情報、メッセージ、アクティビティを密かに監視する目的で使用されます。

悪意のあるアプリ

便利なアプリを装って、録音データ、ファイル、メッセージ、位置情報、その他の機密データを密かに収集する悪意のあるアプリもあります。

商用スパイウェア

商用スパイウェアは、政府やその他の政府顧客に販売されている高度な監視ソフトウェアです。通常、一般ユーザーではなく特定のターゲットを監視するために使用されます。

認証情報窃取型スパイウェア

認証情報窃取型スパイウェアは、パスワード、ログイン情報、銀行口座番号、閲覧履歴などの機密データを窃取するためのスパイウェアです。攻撃者はこれらの情報を悪用して、アカウントを乗っ取ったり、資金を盗み出します。

リモートアクセス型スパイウェア

リモートアクセス型スパイウェアは、攻撃者が被害者のスマートフォンを遠隔操作するためのもので、ファイルの閲覧、設定の改ざん、カメラやマイクの起動など、密に不正操作を実行します。

モバイルスパイウェアの仕組みとは?

モバイルスパイウェアは、モバイル端末に密かに侵入し、情報を収集して攻撃者に送信する仕組みです。攻撃の内容はスパイウェアの種類によって異なりますが、大半のスパイウェアの侵入から攻撃までの流れは同じです。

01

モバイル端末へ侵入

特定のスマートフォンが標的となることもありますが、一般的なモバイルスパイウェアは、悪意のあるアプリ、偽のアップデート画面、フィッシングメール、あるいは侵害されたWebサイトを介して侵入します。

02

スパイウェアの感染

スパイウェアは、悪意のあるアプリのダウンロードまたはアプリへの権限の付与、危険なリンクのクリック、などといったタイミングでインストールされます。但し、高度なスパイウェアの場合、ユーザーによる操作が一切なくても、セキュリティ上の脆弱性を悪用して侵入できます。

03

各種機能へ不正アクセス

スパイウェアは、位置情報サービス、メッセージ、連絡先、ファイル、マイク、カメラ、通知、アクセシビリティ設定など、機密性の高い機能への不正アクセスを実行します。

04

アクティビティの監視

スパイウェアが一度動作を開始すると、バックグラウンドで機密データが収集されます。スパイウェアは、自身のアイコンを隠したり、無害なアプリ名で安全を装ったり、正常なシステムプロセスになりすますことがあります。

05

データの窃取

盗み出されたデータは、攻撃者が管理するリモートサーバーやオンラインダッシュボードに送信されます。スパイウェアは、データ窃取の他、ユーザーの活動の監視、またはその他の目的で使用されることもあります。

モバイルスパイウェアの過去の事例
とは?

モバイルスパイウェアは、監視やデータ窃取を目的とするスパイウェアアプリ、特定の個人の端末を標的として構築された高度なスパイウェアなど、多岐にわたります。ここでは、数種類のスパイウェアの事例をご紹介します。

Graphiteがジャーナリストを標的 — 2025年

2025年、Citizen Labの研究者らは、Paragon社のスパイウェア「Graphite」がジャーナリストのiPhoneを標的に使用されていたことを発見しました。被害者がリンクのクリック、ファイルの開封、アプリのインストールなどといった操作を行うことなく、スパイウェアを感染させる「ゼロクリック攻撃」を仕掛けて侵入したことが判明しました。この事例では、セキュリティの脆弱性を悪用し、感染の兆候なく端末に侵入する高度なスパイウェアの脅威が明らかとなりました。

iRecorderのスパイウェア化 — 2023年

2023年、ESETの研究者らは、Androidアプリ「iRecorder - Screen Recorder」がアップデート時にスパイウェア(マルウェア)化していたことを発見しました。当初、このアプリは通常の画面録画ツールでしたが、後にスパイウェアと化し、マイクを通じて音声を密かに録音したり、ファイルを盗み出したりすることが可能でした。iRecorderがGoogle Playから削除されるまでの間に、既に5万回以上インストールされており、アプリに潜むスパイウェアの脅威が浮き彫りとなりました。

SpyFoneストーカーウェア事件 — 2021年

2021年、米連邦取引委員会(FTC)は、ユーザーの位置情報、メッセージ、写真、スマートフォンの利用状況を密かに収集したとして告発されたストーカーウェア提供業者「SpyFone」に対して措置を講じました。FTCは、SpyFoneのセキュリティの脆弱性によりデータ漏洩事故があったことも確認し、同社および同社のCEOに対し、監視・スパイウェアビジネスからの追放を下しました。

モバイルスパイウェアのリスクと被害
とは?

スマートフォンには、会話、写真、アカウントのログイン情報、位置情報、その他の機密情報が膨大に保存されています。スパイウェアはこうした情報を窃取・漏洩して、プライバシー、セキュリティ、個人の安全を脅かす危険性があります。

プライバシーの侵害

攻撃者は、あなたの知らないうちに、許可なくあなたの行動を追跡したり、プライベートな会話を読み取ったり、写真や周囲の音声を盗み出す恐れがあります。

アカウントの乗っ取り

パスワード、認証コード、通知、閲覧履歴などを盗み出すスパイウェアもあります。攻撃者は、これらの情報を悪用して、あなたのメール、銀行口座、ソーシャルメディア、その他のアカウントに不正アクセスすることが可能です。

金銭的被害

口座または決済情報がスパイウェアに窃取されると、金銭詐欺、なりすまし、恐喝、あるいはあなたの連絡先を標的とした犯罪に悪用される恐れがあります。

個人の安全リスク

ストーカーウェアは、家庭内暴力、ハラスメント、強制的支配を目的として使用されることが多く、位置情報が追跡されたり行動を監視されるため、身体的な危険に及ぶ恐れがあります。

モバイルスパイウェアの標的になりやすい
ユーザーは?

モバイルスパイウェアが潜む悪意のあるアプリや危険なリンクに遭遇する可能性は誰にでもありますが、業種、人間関係、端末の状態、または機密データの管理状況によっては、感染リスクが高くなります。

モバイルスパイウェアから身を守る
には?

あらゆるスパイウェアを完全に阻止できるツールは、残念ながら存在しません。但し、スマートフォンのOSは常に最新の状態に保つこと、端末へのアクセスを制御すること、アプリやアカウント管理に厳重になることで、リスクを大幅に軽減することができます。

アップデートは速やかに適用する

iOS、iPadOS、Android、ブラウザ、アプリは常に最新の状態に保ってください。セキュリティアップデートには、スパイウェアの侵入に悪用される可能性のある脆弱性を修正するパッチが含まれていることもあります。

アクセスの防止対策

端末には強力なパスコードと生体認証を設定してください。パスコードは誰にも知られないように気をつけたり、他人に推測される可能性のあるパスワードは変更しましょう。

アプリと権限を確認する

見覚えのないアプリが勝手にインストールされていないか、どのアプリが位置情報、マイク、カメラ、写真、通知、アクセシビリティ設定、およびデバイス管理機能にアクセスできるかを確認してください。

公式ストアを利用する

アプリは必ず公式ストアからインストールして、開発者、口コミ、アクセスが求められる権限とその目的を確認しましょう。非公式のリンクやサイトを介してアプリをインストールするのは避けてください。

連携アカウントを保護する

パスワードが漏洩した可能性がある場合は、速やかに変更してください。多要素認証を設定して、ログイン状態になっている連携アカウントを確認したり、見覚えのないアクセス権限は削除しましょう。

Intego ONE for iOSのiPhoneのセキュリティチェック機能とは

Intego ONE for iOSは、Intego ONEのCompleteプランに含まれています。本アプリは、iPhoneをスキャンしてスパイウェアを検出または削除するものではありませんが、iPhoneのセキュリティ設定をチェックして、セキュリティリスクを及ぼす設定や、さらなる調査が必要な問題を警告します。

iOSのアップデートを確認

iOSのアップデートには、重要なセキュリティ修正が含まれていることもあります。Intego ONEは、iPhoneで最新バージョンが実行されているかを確認します。

脱獄の検出

Intego ONEは、iPhoneが脱獄(ジェイルブレイク)されていないかを確認します。脱獄されている場合、iOSのセキュリティが脆弱となり、サイバー脅威に晒されるリスクが高まります。

画面録画の検出

端末上のアプリがiPhoneの画面を録画していないかを確認します。自身で録画を開始していないまたはアプリに録画を許可していない場合、素早く状況に対応できます。

Face IDおよびパスコードの確認

Face IDとパスコードが有効かを確認します。iPhoneへ物理的に不正アクセスされたり、iPhoneの設定を許可なく変更されるリスクを最小限に抑えます。

よくある質問

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25年以上に渡って革新を続けるIntegoは、データ、プライバシー、デバイスといった最も重要な資産を守るために構築された高度なサイバーセキュリティソリューションを提供してきました。

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