Washing Machine ユーザーズガイド

Intego Washing Machineについて

ウェブの閲覧をしているときや、インターネットにアクセスするプログラムを使用しているとき、ユーザがどこへアクセスしたか、どのページを閲覧したかを、それらのプログラムが記録しているのをご存じですか?例えば、以前観たすばらしい動画がどのサイトにあったか、自分の趣味に関連した興味深い記事をどこで読んだかなど、自分では思い出せないような情報も、そのとき使用したインターネット関連のプログラムが追跡情報として記録していると便利なことがあります。試しにお使いのウェブブラウザの「履歴」メニューを開いてみると、そこに最近閲覧したウェブページのリストが出てきます。頻繁にネットサーフィンをする方なら、履歴リストをスクロールするのも大変な程です。

ウェブサイトを閲覧すると、お使いのブラウザはユーザ情報と閲覧のしかたに関する情報を“Cookie”ファイルに保存します。頻繁に利用するサイトで自分のユーザ名などを保存しておいてくれるため、このCookieによってウェブサーフィンがより容易になるのですが、一方で直前に閲覧していたウェブサイトがどこなのかといった詳細な情報もCookieに保持されるため、お客様個人のウェブサーフィンという活動そのものの傾向または全容が、次第にサイト管理者や広告主に知られる可能性があります。

さらに、ウェブブラウザをはじめとするプログラムには、“キャッシュ”を保存するものが多くあります。キャッシュとは、以前閲覧したウェブページや画像をユーザのコンピュータ上に保管しておき、次に同じウェブサイトを訪れたときに、そのページを構成する画像やテキストをすべてダウンロードしなくても済むようにする機能です。キャッシュによりウェブの表示はより高速になりますが、ハードディスクの容量をその分消費します。ブラウザのキャッシュサイズは、ウェブの閲覧により容易に数十メガバイトに達します。

こうした情報によってコンピュータをより速く、簡単で快適に使えるようになりますが、同じコンピュータを使用する他のユーザ、あるいはご使用のコンピュータのハードディスクにアクセスする権利を奪取したハッカーに覗き見される可能性があります。Washing Machineは、これらの情報を管理する手助けをするツールです。お客様がどんなウェブサイトを閲覧して何をしていたのかといった情報が他の人に見られるのを防ぎ、ハードディスクをきれいにします。Washing Machineを使用してCookieやキャッシュを簡単に削除し、ウェブブラウザなどのプログラムが残した痕跡を消すことで、お客様のプライバシーを保護できます。

Washing Machineでは、お使いのMacからこれらさまざまな種類の情報を、個別に、またはすべてまとめて削除できます。Washing Machineは手動でも自動でも実行できます。その際、削除する対象は、特定の項目を任意に指定したり、ファイルサイズその他の条件で指定することができます。また、古くて使用しなくなったウェブブラウザが残したファイルをすべてきれにするためにも使えます。Washing Machineは、こうした痕跡をすばやく簡単に削除できますが、さらにセキュア・モードで情報を復元できないよう確実に削除することも可能です。

Washing Machineによってコンピュータのパフォーマンスが低下することはありません。削除したい項目を指定したら、スケジュールを設定するだけです。Washing Machineが決まった時刻や頻度でクリーニングを実行しますので、後はプライバシーの心配などすることなく、自由にネットサーフィンを楽しめます。

Washing Machineでは、ブックマーク、キャッシュ、Cookie、ダウンロードの履歴、そして閲覧の履歴の5種類の項目のクリーニングが可能です。一般的なほどんどすべてのウェブブラウザに加え、履歴情報をそっと保管し続ける多くのユーティリティやプログラムに対応しています。データを保存するとは想像もしないようなプログラムも、意外に情報を保管している場合があります。Washing Machineはそんな多くのプログラムに対応し、簡単にデータのクリーニングが行えます。

お使いのMacには、大量のファイルが保存されていますが、お客様のインターネットの利用に関係する情報を保管しているファイルは限られています。Washing Machineは、それらのファイルがハードディスクのどこにあるのか、どのファイルを監視すればいいのかを知っています。Washing Machineがクリーニングできるのは、次の5種類のカテゴリのファイルです:

なぜWashing Machineが必要なのでしょう?

お使いのMacには、大きく分けて次の2種類の情報が保管されています:

ご自身で作成したデータについては、お客様自身がよく知っているでしょう:その場所も内容も知っており、必要に応じて問題なく削除することができます。

しかしMacとそのプログラムも常にデータを作成しています。問題は、こうしたデータの内容は分かりにくい上、ファイルを見つけて捨てることも簡単ではないということです。例えば、Safariウェブブラウザで、有名なニュースサイトを訪問すると、Macは次のようなデータをハードディスクに保存します:

こうした情報により、インターネットを素早く利用できますが、嫌な経験をしたり、場合によっては被害を被る可能性もあります。例えば、次のような状況では、情報を秘匿した方がよいかも知れません:

簡単に言えば、Washing Machineは、お使いのコンピュータを共用する可能性のあるあらゆる他人の目から、あなたのオンラインでの行動を隠すための便利なツールです。しかし、あなたのデスクを使うのがあなた一人だとしても、Washing Machineを使っていれば、情報の漏洩やインターネットの危険からも身を守ることができるのです。

インターネットが一般化した90年代より前なら、自分のプライバシーを守るのは比較的簡単でした。電力会社や水道局、銀行、あるいは政府のような大きな組織が保管している個人情報はデジタル化されていましたが、それ以外の日々の生活の記録は、ほとんどがアナログな状態でした。あなたが何をしているか知りたければ、尾行するか、興信所を雇うしかありませんでした。

しかし、その後、2つの変化が起きました:コンピュータを使う人が増え、そしてインターネットの使用料が安くなって一気に普及したのです。泥棒や詐欺師にとって、他人のコンピュータはロックされた金庫のようなものです。誰もがいつでもどこでもネットに接続しているからと言って、その金庫にすぐに入れるというわけではありませんが、1時間あれば数百あるいは数千の金庫を試す機会が与えられたのです。企業秘密、個人情報、銀行口座の記録、あるいはクレジットカード番号などのお宝を目の前にぶら下げられた悪人達は、ロックを外す技術にせっせと磨きをかけて来たのです。

Washing Machineは、不要な情報を金庫から取り出し、シュレッダーにかけ、侵入者にお客様のオンラインでの行動に関する重要な情報を与えるファイルを事前にクリーニングしてしまうのです。

注意:Washing Machineは、Integoのウェブサイトから直接購入する以外に、AppleのMac App Storeからも購入できます。ただし、この2つのバージョンには若干の違いがあります。このマニュアルは、Integoから直接購入できるバージョンを対象としていますが、Mac App Storeから購入できるバージョンと違いがあれば、補足情報を記載しています。

インストール

必要システム環境

Washing Machineのインストール

Washing Machineのインストールおよびプログラムへのシリアル番号の登録方法については、Intego X6 クイックスタートガイドを参照ください。

注意:Washing MachineをMac App Storeから購入した場合、Washing Machineは、AppleのApp Storeアプリケーションによってインストールされます。

Washing Machineのアップデート

Washing Machineは、プログラムに付属してインストールされるIntego NetUpdateを使用し、プログラム本体のアップデートを提供します。NetUpdateの詳細情報については、Intego X6 クイックスタートガイドを参照ください。

注意:Washing MachineをMac App Storeから購入した場合、Washing Machineは、AppleのApp Storeアプリケーションによってアップデートされます。Washing Machineのアップデートが可能かどうか確認するには、まずApp Storeを起動し、プログラムのツールバーに表示されるアップデートボタンをクリックしてください。なお、このアップデートの確認の手順は、Mac App Storeから購入したすべてのアプリケーションに共通です。

お使いのWashing Machineの情報

お使いのWashing Machineについての情報を確認するには、Washing Machine > Washing Machineについてメニューを選んでください。バージョン番号、サポート番号(技術サポートを受ける際に必要となる番号)、およびサポートチームへ電子メールを送るためのリンク、などのIntego NetUpdateに関する情報が表示されます。

Washing Machineの使い方

Washing Machineを使うには、アプリケーション・フォルダ内のプログラムアイコンをダブルクリックして起動してください。

Washing Machineのウインドウには、次の4つの画面が表示されます:

左側のソースリストでクリーニングするファイルの選択方法、およびクリーニングのスケジュールを切り替えます。Washing Machine では 4 通り方法でクリーニングするファイルを選択できます。デフォルトでは、ライブラリとスケジュールアイコンが表示されています。クリーニングリストおよびスマート・クリーニングリストについては後述します。

上部には、Washing Machineがクリーニングできる5種類のカテゴリに加え、使用可能なすべての項目が表示される「すべて」アイコンが表示されます。

下部には、Washing Machineがクリーニングできる項目が表示されます。ここに表示される項目は、お使いの環境によって異なります。ポップアップリストを使って名前あるいはサイズで並び替えることができ、サーチボックスで表示内容をフィルタリングすることもできます。この部分には、Washing Machineがその得意技を披露するためのクリーニング…ボタンも表示されます。

ウィンドウの最下部に表示された灰色のバーには、ソース一覧でクリーニングリストおよびスマート・クリーニングリストを追加あるいは削除するためのボタンとクリーニングできるファイルの数とサイズが表示されます。

Washing Machineは強力で自由度が高く、複雑なクリーニング処理も手動で、あるいはスケジュールを組んで自動で実行できます。しかし、その動作をよく理解するために、まずは1つの項目をクリーニングする簡単な処理の手順を見てください。

クイックスタート:項目1つのクリーニング

Washing Machineの動作を理解するために、お使いのMacに付いてきたウェブブラウザ、Safariのダウンロード履歴という1つの項目をクリーニングしてみましょう。クリーニングすると、お客様がSafariでダウンロードしたファイルが何であったか、お客様自身を含め、誰もSafariの履歴から知ることができなくなります。

警告:クリーニングしたら、もう元に戻せません。Safariでダウンロードしたファイルの記録を残しておきたければ、次の手順は実行せず、読むだけにしてください。

まず、これからクリーニングしようとしている項目がどのようなものかを理解するために、Safariがどのように動作するのか簡単に見てみましょう。

Dock内のアイコンをクリックするか、アプリケーションフォルダ内のアイコンをダブルクリックして、Safariを起動してください。Safariが開いたら、ウインドウ > ダウンロードメニューを選んで、ダウンロードウインドウを開いてください。次のようなウインドウが開いたはずです:

前回リストが消去されてから、Safariを使ってウェブサイトからダウンロードしたファイルが一覧されますので、このウインドウ内に表示される内容は、それぞれのユーザ毎に異なります。ウインドウが空でも問題はありません。Safariでファイルをダウンロードしたことがないか、ダウンロードウインドウ下部の消去ボタンをクリックしてリストを消去した場合、ウインドウは空になります。試験のために、ファイルを1つダウンロードして続けるか、そのままで、以下の手順は実行せず、単に読み進めてください。

Safariを終了し、Washing Machineを起動してください。

ウインドウ上部で、ダウンロード履歴をクリックし、下部でSafariをクリックしてください。次のような画面になるでしょう:

次のいずれかを実行してください:

確認のためにダイアログが表示されます:

クリーニング」をクリックすれば作業は完了です。もう一度Safariを起動して「ダウンロード」ウインドウを開き、クリーニングがうまくいったか確認しましょう。下図のような状態になっているはずです:

(画面が上のような状態にならなかった場合、ダウンロードの履歴をクリーニングする前にSafariを終了していなかった可能性があります。つまりWashing Machineは正常に動作したけれども、Safariがダウンロードの履歴を更新せず、以前のまま維持した状態です。)

最後に付け加えますが、Safariの「ダウンロード」ウインドウの左下には「消去」ボタンがあります。このボタンをクリックしても、上述と同じ結果が得られます。Washing Machineの機能が優れているのは、同時に複数のアプリケーションの複数のファイルをクリーニングできる点です。次にそれをみていきましょう。

複数の項目のクリーニング

例えばSafariを使って閲覧したウェブサイトの痕跡をすべて削除したいとします。これを実現するには、Safariに属する項目をすべてハイライトして、先程と同じように「クリーニング…」をクリックするだけです。具体的な手順は以下の通りです:

1. カテゴリペインから「すべて」を選択します。

2. ウインドウ下部の「並べ替え:」で「名前」を選択し、その隣の検索ボックスが空になっていることを確かめます。

3. Safariの項目がすべてひとまとまりに表示されているところまで、リストを下にスクロールして移動します。下図の例ではSafariの項目は4つだけ表示されています。これは先程Safariのダウンロードの履歴をクリーニングしたので、リストに項目がない状態だからです。

4. 先頭の項目をクリックし、続いてキーボードのShiftキーを押しながら最後の項目をクリックします。これでその2つの項目にはさまれたすべての項目が選択されます。または、Commandキー(キーボード上のアップルマークのキー)を押しながらクリックすれば、複数の項目を任意に選択できます。

前出のように「クリーニング…」ボタンをクリックします。前回と同様の確認メッセージが表示されるので、「OK」をクリックします。Washing Machineが選択されたすべての項目を削除します。

注意:どのような場合も、クリーニングの操作を取り消すことはできません。「クリーニング…」ボタンをクリックする前に、選択した項目を本当に削除していいか確認してください!

上述の手順よりも簡単にSafariのすべての項目を見つける方法があります。ウインドウ下部の検索ボックスに“Safari”と入力していけば、リストから他の項目が絞り込みによって表示されなくなります。リストに残っている項目を上述の要領で選択できます。または、項目リストを選択するためにリスト内をクリックし、Command+Aキーを押すか、「編集」メニューから「すべてを選択」と選択すればすべてを一度に選択できます。

再びすべての項目を表示させるには、検索ボックスに入力した文字を消去するか、検索ボックスの右端に表示されている小さな「×」アイコンをクリックします。

次に、また違ったアプローチの削除を実行してみましょう。今度は複数あるウェブブラウザのすべてのキャッシュを削除してみます。すべてのキャッシュ項目を探すには、次の2通りの方法があります:

リストに表示されているキャッシュ項目を上述の要領で選択してクリーニングします。

セキュア・クリーニング

さらに強力な機能があります!次回、何かをクリーニングする時に、「クリーニング…」ボタンをクリックする前にキーボードのOptionキーを押したままにしてみてください。ボタンの表示が下図のように「セキュア・クリーニング…」に変化します。

セキュア・クリーニングは選択した項目を単に削除するだけではありません。ハードディスク上で削除する項目が保管してあった場所に、ランダムなデータが上書きされます。これにより、誰かが特殊なデータ復旧ユーティリティを使っても、削除したファイルは復旧される恐れがなくなります。

データの復旧ができるユーティリティは、通常の削除操作ではコンピュータがそのファイルそのものを実際に削除しているわけではないという事実を利用しています。あえて言えば、コンピュータはどこにそのファイルが保管されているかという情報を破棄し、ファイルの存在を忘れてしまった状態に過ぎません。データの復旧が可能なユーティリティとは、ゴミ箱を探し回り、ファイルの破片をかき集めて元の状態に戻す私立探偵のようなものです。ファイルの破片がすべて揃ったら、ファイルとしてコピーして、コンピュータに元のように認識させます。

Washing Machineのセキュア・クリーニングには次の3つのレベルがあります:

お察しの通り、セキュア・クリーニングは通常のクリーニングよりも時間がかかります。処理にかかる時間は、削除するファイルのサイズよりもその数によります。ブックマークやCookie、閲覧の履歴、ダウンロードの履歴は、ほとんどの場合、それぞれ1つのファイルにまとめられていますが、多くのプログラムでは、キャッシュをたくさんの個別なファイルとして保管しているため、セキュア・クリーニングにはより長い時間がかかります。また、セキュリティのレベルが上がるほどより時間がかかります。基本レベルのセキュア・クリーニングと比較すると、中級レベルでは7倍、上級レベルでは35倍の時間がかかります。反面、セキュリティ・レベルが高いほど、データが復帰される可能性は低くなります。セキュア・クリーニングの処理を開始すると、処理の最中に下図のような進行状況バーが表示されます。

セキュア・クリーニングのレベルを変更するには、「Washing Machine」>「環境設定」>「全般」とクリックします。

Cookieの編集とクリーニング

Washing Machineには特にCookieを詳細に操作できる機能が搭載されています。Cookieとは、ユーザのインターネットにおける行動を記録するために、ウェブサイトやその他インターネットのサービス側が、お使いのコンピュータに保管するユーザの情報です。Cookieは項目リストで確認できます。Cookie項目には、その隣に「ダブルクリックして編集」というメッセージが表示されています。

Cookie項目を実際にダブルクリックすると、下図のようなウインドウが開きます:

この状態で「除去…」ボタンをクリックすれば、選択したドメインのCookieをすべて削除できます(複数のCookie項目を選択するには、前述のようにShiftキー+クリックまたはCommandキー+クリックします)。特定のドメインのCookieをすべて除去すると、次回そのドメインを訪問したときにウェブブラウザにはお客様の個人情報がまったく記憶されていない状態になります。そのウェブサイトへのログイン情報や、カスタマイズしてあった閲覧条件などの設定、さらに過去の閲覧の履歴から分析されるおすすめの情報などは、すべて消去されています。これは誤って自分の言語以外で特定のウェブサイトを開く設定にしてしまった場合など、設定を完全に消去したい時に便利です。ただし、サイトによっては、決められた情報の入力を再度求められたり、サイトの使用規定やオープニング画面など、過去に閲覧したものを再度見直さなければならないような場合もあります。

多くのウェブサイトでは、Cookieを複数のソースやドメインからお客様のコンピュータに保管します。具体的には、ユーザが利用するウェブサイトに広告その他のコンテンツを提供しているドメインや第三者の企業などが、各ユーザの嗜好を分析し、そのユーザによりアピールするコンテンツを提供するためです。どのサイトがどのCookieを設置するのか、完璧に判断することはできません。

Cookieについてより詳細な情報を確認することができます。さらに表示した情報には編集できるものもあります。各ドメイン名の左側にある三角形をクリックすると、そのドメインに関連するCookieのリストが展開表示されます。表示されたリストからCookieを1つクリックすると、そのCookieがハードディスクにどのような情報を保管しているかを確認できます。

各Cookieに保存されている情報は、例えばFirefoxやSafariなど、そのCookieを管理するプログラムが起動していない状態の場合にのみ編集できます(Cookieを使用しているプログラムが起動しているのに、それを編集しようとすると、Washing Machineによって該当するプログラムを終了するよう促すメッセージが表示されます)。Cookieに保存されている情報のほとんどは、コンピュータだけが解釈できる不可解な形式で記述されているため、ほとんどの場合単純にCookieを除去してしまった方が無難です。でも、とりあえずCookieに保存されている情報を覗いてみましょう。

Cookieの「名前」、「パス」、「」はそれぞれ、該当する項目をクリックして選択し、新たな情報を入力することで編集できます。このとき、Cookieの名前やパス(Cookieファイル自身に保管されている情報)を変更すると、そのCookieを発行した側のドメインはそれを見つけられなくなります。これで、除去せずに、Cookieを無効化して保管しておくことができます。この場合、変更内容をどこかに書き留めておいてください!

有効期限」フィールドに表示されている日付は、そのCookieの有効期限で、年や月などをそれぞれクリックして選択し、任意の値を入力するか、右側にある上下矢印で変更できます。

セキュア」フィールドは、そのCookieがセキュア・プロトコル(HTTPS)経由で設定されているかどうかを示します。Cookieをセキュアにする条件は他にもあるので、Washing Machineで変更することはできません。

変更したら「適用」ボタンをクリックして、内容を保存します(ウインドウ下部にある「完了」をクリックしただけでは変更は保存されません)。また、「除去…」ボタンをクリックすれば、選択しているCookieを削除できます。

ある特定のドメイン以外のCookieをすべてクリーニングしたいとします(例えば、仕事でコンピュータを使用しており、会社のサーバにアクセスするには特定のCookieが必要だけれども、その他のサイトのCookieは保存しておきたくないような場合などです)。特定のドメインをクリーニング対象から除外するには、「Washing Machine」>「環境設定…」を選ぶか、commandキーと , (カンマ)キーを同時に押し、開いた画面で「Cookie」を選択します。

残しておきたいのドメインをWashing Machineのクリーニングの対象から除外自邸するために、まず「次のドメインは保持する」をクリックします。次にリスト下部にある「+」ボタンをクリックし、残しておきたいドメイン名を入力します。同様に保持したいドメインをすべて「+」ボタンをクリックして追加します。登録したドメインを削除するには、リストから選択し「-」ボタンをクリックします。

クリーニングリストの使い方

ここまで、個々の項目や複数の項目を削除する方法をご紹介しました。次にさまざまな種類の項目を一度にクリーニングする、クリーニングリストという方法をご紹介します。クリーニングする項目を複数選択するには、Shift+クリックまたはCommand+クリックすることはもう覚えたことと思います。クリーニングリストとは、例えばiTunesのプレイリストやiPhotoのアルバムのように、選択した複数の項目をリストとして保存し、好きなとき簡単にそれらの項目のクリーニングが行えるようにする機能です。いったんリストを作成してしまえば、将来その都度同じ組み合わせで項目を選択する必要はありません。手順は以下の通りです。

クリーニングリストを作成するには、下記のいずれかの操作を実行します:

ソースリストに“名称未設定クリーニングリスト”というラベルのアイコンが新たに追加されます。クリーニングリストに独自の名前をつけるには、ダブルクリックして名前フィールドを反転させ、新しい名前を入力します。

次にクリーニングリストを設定します。ソースリストにある「ライブラリ」をクリックし、すべての項目を表示します。そして先程作成したクリーニングリストに、追加したい項目をドラッグします。このとき複数の項目をまとめて追加することもできます。下図では、2つの項目がドラッグして追加されようとしています。項目が追加される先のクリーニングリストが黒いボーダーで囲まれており、ここに項目が追加されることを示しています。

クリーニングする項目をすべて追加したら、そのクリーニングリスト自体をクリックします。追加した項目のリストが表示されます。

クリーニングリストから項目を取り除くには、次の3通りのいずれかの操作を実行します:

前述のように、項目のクリーニングを実行するには項目を選択して右下の「クリーニング…」ボタンをクリックします。またセキュア・クリーニングを実行するにはOptionキーを押しながら「セキュア・クリーニング…」をクリックします。

クリーニングリストそのものを削除するには、ソースリストからクリーニングリストを選択して、下部の「-」ボタンをクリックするか、クリーニングリストのアイコンをControlキーを押しながらクリックして「除去…」を選択します。

クリーニングを行うとき、単純にライブラリから項目を選択してクリーニングしてもいいわけですが、なぜクリーニングリストを使うのでしょうか? それは、クリーニングリストに次のような利点があるからです:

さらに一歩進んで、名前でなく、特定の条件で項目をクリーニングしたい場合もあるでしょう。Washing Machineのスマート・クリーニングリスト機能を使えば、お客様の設定した条件に基づいて自動的にファイルをクリーニングできます!

スマート・クリーニングリストの使い方

スマート・クリーニングリストはクリーニングリストと似ていますが、次のような重要な違いがあります:

iTunesのスマートプレイリストに馴染みがある方なら、Washing Machineのスマート・クリーニングリストもそれと同じように動作することにすぐ気付くでしょう。スマート・クリーニングリストを作成するには、「ファイル」>「新規スマート・クリーニングリスト…」と選択するか、Commandキー+Optionキー+Nキー、またはOptionキーを押しながらWashing Machineのメインウインドウ左下にある「+」ボタンをクリックします(Optionキーを押すと、「+」ボタンが歯車のアイコンに変化します)。

クリーニング条件を設定するウインドウが開きます。スマート・クリーニングリストで設定する以下の条件のいずれか、またはすべてに一致するファイルが対象になります:

検索条件を追加するには条件の右側にある「+」ボタンをクリックし、削除するには「-」ボタンをクリックします。

各スマート・クリーニングリストでは、クリーニングの対象を複数の条件すべてに一致する項目か、いずれかに一致する項目か指定します。例えば、下図の例ではSafariの50MB以上のキャッシュのみがクリーニングされます:

ソフトウェア名/次と等しい/Safariカテゴリ/次と等しい/キャッシュに変更すると、プログラムに関係なく50MB以上のキャッシュを探します。

後は、通常の方法で項目を選択しクリーニングできます。

スマート・クリーニングリストに名前をつけるには、ダブルクリックして名前フィールドを反転させ、新しい名前を入力します。また既存のスマート・クリーニングリストの検索条件を変更するには、ソースリストから選択し、「ファイル」>「スマート・クリーニングリストを編集…」と選択するか、アイコンをControlキーを押しながらクリックして表示されるコンテキストメニューから「編集…」を選択します。

スケジュールの活用 ― 自動的にクリーニングを実行する

手動で項目をクリーニングする方法をご紹介してきましたが、Washing Machineではいちいち手を煩わさなくとも、自動的にお使いのMacのクリーニングを実行することができます。自動でクリーニングを実行するには、スケジュールを設定します。その手順は以下の通りです:

  1. ソースリストから「ライブラリ」アイコンをクリックします。
  2. 右側に表示される項目または複数の項目の組み合わせを左側のソースリストの「スケジュール」アイコンにドラッグします(空の項目をスケジュールに追加することもできますが、まずライブラリでその項目を表示させておく必要があります。詳しくは“項目の表示オプション”を参照してください)。

ソースリストから「スケジュール」を選択すると、下図のようなウインドウになります:

リスト上部から追加した項目をクリックすると、その下のペインに選択した項目のスケジュールを設定するオプションが表示されます。

注意:Washing MachineをMac App Storeから購入した場合、はじめてクリーニングのスケジュールを設定する際に、Washing Machineがクリーニングのスケジュールを実行するために必要とするヘルパーアプリケーションの起動を許可するか確認されます。



詳しく見ていきましょう:

行の右端にある「+」ボタンをクリックすれば、さらにスケジュールを追加できます。例えば、ある項目を毎日午前1時にクリーニングするけれども、特別に毎週金曜日にも午後5時にクリーニングをさせることができます。上記の設定は下図のようになります:

特定の項目についてクリーニングのスケジュールを一時的に無効にするには、上部リストに表示された項目の左側にあるチェックボックスのチェックを外します。項目をスケジュールから完全に除去するには、リストから選択してDeteleキーを押します。ほかの操作と同様に、複数の項目を選択して削除するには、Shiftキーを押しながらクリックまたはCommandキーを押しながらクリックして選択し、Deteleキーを押します。

スケジュールには項目のほかに、クリーニングリストも追加することができます。ソースリストにあるクリーニングリストを「スケジュール」アイコンにドラッグして追加し、他の項目と同じように操作できます。下図は項目とクリーニングリストをスケジュールに追加した例です:

スケジュール設定したクリーニングは、Washing Machineが起動しているかどうかに関わらず実行されます。これはWashing Machineにはバックグラウンドで動作するプログラムがあり、スケジュールを設定した時間通りにクリーニングが実行されるからです。

最後になりますが、Intego社の他の商用ソフトウェアがインストールされていれば、Washing Machineで予定されたクリーニング作業が実行されるときに、タスクマネージャのウインドウを表示するかどうかを設定できます。タスクマネージャを表示するために必要なIntego Common Servicesというプログラムは、Intego社の他のソフトウェアと共にインストールされるので、Washing Machineだけがインストールされた状態では、タスクマネージャは使えません。タスクマネージャを表示させるには、「Washing Machine」>「環境設定…」を選ぶか、Commandキーと , (カンマ)キーを押し、開いた画面で「スケジュール」を選択し、「タスクマネージャに予定されたクリーニング作業を表示する」を選択します。

注意:Washing MachineをMac App Storeから購入した場合、この環境設定は利用できません。

項目の表示オプション

Washing Machineは、前出のすべての項目をクリーニングできますが、はじめて起動した時に、そのライブラリの項目リストにはクリーニング可能なすべての項目が表示されているとは限りません。デフォルトでは、Washing Machineは、クリーングしようとするプログラムの最新版に属している項目で空でない項目だけを表示します。しかし、プログラムの環境設定のオプションを変更すれば、Washing Machineがクリーニングできるすべての項目を表示させることもできます。Washing Machine > 環境設定…を選ぶか、Commandキーと-,(カンマ)キーを押してください。全般アイコンを選択すると、次のような画面になります:

チェックボックスによって、ライブラリに表示される項目を変更できます。

空の項目を表示するがチェックされていると、項目リスト内のいくつかの項目が、Finderで表示されるプログラムアイコンではない、汎用アイコンで表示されるでしょう。例えば次の図のようにです:

汎用アイコンは、その項目をWashing Machineが自身のキャッシュにまだ保管したことがないことを意味します。 プログラムの処理速度を高速化するために、Washing Machineは、自身のキャッシュにあるすべてのプログラムのアイコンを保管しています。Washing Machineにすべてのプログラムの現在のアイコンを表示させるには、Washing Machine > アイコンキャッシュを空にするメニューを選んでください。これで最近インストールしたプログラムのアイコンも汎用アイコンから正しいものに修正されると同時に、削除したプログラムの正しいアイコンも除去されます。

Washing Machineが対応するアプリケーション

お使いのコンピュータにインストールされているプログラムのすべてがインターネットを閲覧するときの履歴を保管するわけではありません。複数のカテゴリにわたってネットサーフィン行動に関する情報を記録するプログラムもありますが、まったく記録を残さないプログラムもあります。Washing Machineが項目のクリーニングを実行できるアプリケーションおよびカテゴリは下記の通りです(本ユーザガイドを作成している時点においての情報です)。

ウェブブラウザ

特に注釈がない場合、Washing Machineでは5つのカテゴリすべての項目(ブックマーク、キャッシュ、Cookie、ダウンロードの履歴、閲覧の履歴)をクリーニングできます。

アプリケーション 説明
Camino Firefoxと類似した無料のウェブブラウザ。
Chrome Googleが提供する無料のウェブブラウザ。ChromeのCookieは、編集できません。
Firefox 広く普及する無料のウェブブラウザ。
Flock ソーシャルネットワーキングとの連携を特徴とする無料のウェブブラウザ。
iCab 独自の機能を搭載するウェブブラウザ。
Internet Explorer 過去Mac OS Xに同梱されていたが、すでにダウンロードやサポートを終了しています。
OmniWeb ウェブブラウザ。
Opera (バージョン6) ウェブブラウザ。Washing Machineではブックマークおよびダウンロードの履歴はクリーニングできません。
Opera (バージョン 9およびそれ以降) ウェブブラウザ。
Safari Mac OS Xに標準で付属しているウェブブラウザ。
Shiira ウェブブラウザ。

ウェブブラウザやRSSリーダの中にはSafariのCookieファイルを利用するものがあります。例えばShiiraやNetNewsWireなどがこれに該当します。また、インターネット関連のプログラムには、Safariをはじめとするウェブページ表示機能のあるプログラムが利用するフレームワークであるアップルのWebKitを利用する他のインターネット用プログラムにも該当するものがあります。

その他のインターネット関連プログラム

Washing Machineでは下記プログラムのキャッシュのクリーニングが可能です。

アプリケーション 説明
App Store Mac OS X用のアプリケーションを購入できるAppleのプログラム。Washing Machineは、Cookieとキャッシュを管理できます。
BumperCar カラフルな内蔵ウェブブラウザを持つ“子供向け”のインターネットへのアクセスを制御するプログラム。
Echofon Twitterクライアント。
Google Earth 3-Dのマップ表示プログラム。
Mail Mac OS Xに標準で付属している電子メールプログラム。
NetNewsWire RSSニュースリーダ。
NewsRack RSSニュースリーダ。
Postino オーディオおよびビデオ形式のPodcastsに対応するRSSニュースリーダ。
Reeder RSSニュースリーダ。
Shrook RSSニュースリーダ。
Twitter 公式Twitterクライアント。
Twitterific Twitterクライアント。
Vienna RSSニュースリーダ。

開発環境

Washing Machineでは下記プログラムのキャッシュのクリーニングが可能です。

アプリケーション 説明
Coda マルチモーダルなウェブサイト制作ツール。
TextMate プログラマ向けテキストエディタ。
Xcode Mac OS X用の統合開発環境(IDE)。

マルチメディア

Washing Machineでは下記プログラムのクリーニングが以下の条件付きで可能です。

アプリケーション 説明
Aperture フォト管理プログラム。Washing Machineは、このプログラムのキャッシュをクリーニングします。
Flash アニメーションやビデオを表示するためのウェブブラウザ用プラグイン。Washing MachineはこのプログラムのキャッシュとCookieをクリーニングできます。
Front Row Mac OS Xに付属する、デジタルフォトやビデオ、音楽の再生機能などを提供するインタフェース。Washing MachineではFront Rowのキャッシュのみクリーニングできます。
iTunes 音楽のダウンロードや管理、視聴が可能なアプリケーション。Washing MachineではiTunesのCookieのみクリーニングできます。
Spotify ピア・ツー・ピアのシステムを使う音楽ストリーミングプログラム。Washing Machineは、このプログラムのキャッシュのみクリーニングできます。

システムユーティリティ

Washing Machineは次のプログラムのキャッシュのみクリーニングできます。

アプリケーション 説明
Dashboard ウィジェットと呼ばれる他のウインドウの手前に表示される小規模なプログラムを表示するMac OS Xのシステムユーティリティ。
ヘルプビューア ほとんどのアプリケーションにおいて、「ヘルプ」メニューコマンドを選択すると起動されるヘルプファイル表示用のプログラム。
Java Java言語で記述されたプログラムを起動するための実行環境。
QuickTime マルチメディアファイルの再生、視聴を行うシステム機能。
Sherlock 映画の上映時刻やフライト情報、その他問い合わせ作業などをオンラインで調べる検索プログラム。
ソフトウェア・アップデート アップルのソフトウェアが常に最新に更新するために、アップデートを確認するMac OS Xのプログラム。
システム環境設定 ディスプレイやネットワーク、プリンタの設定などを行うMac OS X用ユーティリティのセット。

技術サポート

Washing Machineの正規登録ユーザは、次のページから問い合わせることで技術サポートが受けられます: http://www.act2.com/support/(アクト・ツー )

Intego Support page(Intego Japan)

注意:Washing MachineをMac App Storeから購入した場合、技術サポートを受けるには、ヘルプ>サポートに連絡メニューを使ってください。