Intego VirusBarrier Express および VirusBarrier Plus
ユーザ・マニュアル

Intego VirusBarrier ExpressおよびVirusBarrier Plusのユーザ・マニュアルを開いていただき、ありがとうございます。VirusBarrier Expressは、高く評価されているIntegoのVirusBarrier X6の技術を基にした、無料で使えるウイルスおよびマルウェア対策ツールです。VirusBarrier Expressは、ウイルス、WordおよびExcelマクロウイルス、トロイの木馬や他の種類のMac OS Xを標的にするマルウェアからMacユーザを守ります。なお、VirusBarrier Expressは、Mac App Store以外からは入手できません。一方、やはりMac App Storeだけで提供されているVirusBarrier Plusなら、さらにPDFマルウェア、Flashマルウェア、Linuxマルウェア、キーロガー、ハッカーツール、および危険なスクリプト(PHP、Perl、Javascript、シェルスクリプト、など)からの保護に加え、Windowsを標的にしたマルウェアも検出できます。これにより、Macユーザが、感染ファイルをWindowsを使う友人や同僚に渡してしまう可能性を下げることができます。

VirusBarrier ExpressおよびVirusBarrier Plusでは、お使いのMac上でユーザがアクセス権を持つファイル、フォルダ、あるいはボリュームを手動でスキャン、またはあらかじめ設定したスケジュールで自動スキャンすることができます。必要なレベルのアクセス権があれば、感染ファイルを修復することもできます。また、VirusBarrier Plusの機能の一部であるコマンドラインツールを使えば、管理者ユーザは、Mac上のすべてのファイルをスキャンして修復することができます。

マルウェアおよびネットワーク上の脅威からの包括的な保護を必要とする場合は、単なるアンチウイルスの枠を超えた機能を持つIntego VirusBarrier X6の導入をご検討ください。VirusBarrier X6には、ファイルが開かれたり、書き込まれたり、保存される際に、常にスキャンを行うリアルタイムスキャナに加え、マルウェア、ネットワーク上の脅威、フィッシング、スパイウェアなどからMacを保護するための100以上の機能が搭載されています。

Intego VirusBarrier ExpressおよびVirusBarrier Plusの起動の仕方

VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier PlusをMac App Storeからダウンロードすると、プログラムがお使いのMac上のアプリケーション・フォルダにインストールされると同時に、そのアイコンがDockに追加されます。このDockアイコンをクリックするか、アプリケーション・フォルダ内のプログラムのアイコンをダブルクリックすれば、プログラムが起動します。VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusを起動すると、下図のようなウインドウが表示されます:

注意:このマニュアル内の画面サンプルは、VirusBarrier Plusのものです。検出できるマルウェアの種類とコマンドラインツールを除けば、2つのプログラムの見た目と使い方は、ほぼ同一です。

マルウェアスキャンの実行

VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusを使えば、いつでも好きな時に手動でスキャンを実行できます。お使いのシステム上に感染したファイルがないことを確認するためにも、インストールしたら、すぐに手動でスキャンしてください。またマルウェア定義ファイルをアップデートする度に、手動スキャンすることをお勧めします。

注意:Mac App Storeで提供されるアプリケーションでは、その機能が制限されているため、VirusBarrier ExpressおよびVirusBarrier Plusには、リアルタイムスキャナ機能がありません。つまり、スキャンが行われるのは、お客様がスキャンの実行を指示した時だけです。お使いのMacをリアルタイムスキャナで保護するには、Intego VirusBarrier X6の導入をご検討ください。VirusBarrier X6では、リアルタイムスキャナに加え、ネットワーク保護、フィッシング対策、スパイウェア対策などの豊富な機能が利用できます。

フルスキャン

お客様がアクセス権を持つすべてのファイルをスキャンするには、VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusの緑の丸(オーブと呼びます)の下に表示されたフルスキャンボタンをクリックしてください。この機能は、お客様のホームフォルダ内のすべてのファイルだけでなく、読み出し可能なアクセス権を持つ他のファイルもスキャンします。標準的な管理者アカウントの場合、フルスキャンの対象になるファイルには、アプリケーションフォルダ内のすべてのアプリケーションおよびライブラリとシステムフォルダ内のシステムファイルが含まれます。

VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusは、まずスキャンするファイルの数を数えます。そしてスキャン中には、スキャンしたファイルの数と、スキャンの進捗をパーセンテージで表示します。

スキャンを中止ボタンをクリックすれば、いつでもスキャンを中止できます。スキャンを一時停止したければ、スキャンを一時停止ボタンをクリックしてください。一時停止からスキャンを再開させるには、スキャンを再開ボタンをクリックしてください。

VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusが、お使いのMac上でマルウェアあるいは感染ファイルを見つけると、ファイル名が記載された下図のような警告を表示します。

必要なアクセス権をお持ちであれば、修復ボタンが青く表示されます。ファイルをクリックして選択し、修復をクリックしてください。これで、VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusが、可能な限りマルウェアを除去します。VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusによる、該当するファイルにマルウェアが含まれるとの判断が間違いだと思われる場合は、無視をクリックすることもできます。その場合、念のため、事前にファイルの場所を調べ、本当に安全であるか確認しておいてください。ファイル名を右クリックあるいはControlキーを押しながらクリックすると表示されるメニューからFinderに表示を選べば、Finder上でファイルの場所を確認できます。ファイルを選択していると、下図のように警告ダイアログの下部にパスが表示されるので、そこで場所を確認することもできます。

クイックスキャン

VirusBarrier ExpressおよびVirusBarrier Plusでは、一般的なマルウェアがインストールされる場所だけをスキャンするクイックスキャンも可能です。スキャンされるべきファイルおよびフォルダは、マルウェアによって異なります。そのため、新しいマルウェアが登場し、VirusBarrier ExpressおよびVirusBarrier Plusのマルウェア定義ファイルが新しくなると、クイックスキャンでスキャンされる場所は、以前と異なる可能性があります。なお、VirusBarrier ExpressおよびVirusBarrier Plusは、お客様が読み出し可能なアクセス権を持つ場所にあるファイルしかスキャンできません。

クイックスキャンを実行するには、クイックスキャンボタンをクリックしてください。

ドラッグ&ドロップによるスキャン

ボリューム、フォルダ、あるいはファイルをオーブ、またはDock内のVirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusのアイコン、またはアプリケーションフォルダ内のVirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusのアイコンへドラッグ&ドロップしてスキャンさせることもできます。 VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusは、ドラッグされた項目をスキャンし、スキャンされた項目にマルウェアが含まれている場合には警告を表示します。ダウンロードしたファイルが安全かどうか確信がない時や疑わしいファイルを電子メールで受け取った時などに、この機能を使うと便利です。

項目を選択してスキャン

下図のようなVirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusのファイルブラウザを使って、特定の項目を指定してスキャンすることもできます。項目を指定するには、選択...ボタンをクリックしてください。お使いのコンピュータとそこに接続されているすべてのディスクが表示されます。起動用のハードディスクをダブルクリックすれば、その内容が表示されます。

Finder同様に、ボリュームをダブルクリックすれば、その中のフォルダおよびファイルが表示されます。同様に、ウインドウの左上隅にある表示ボタンをクリックして、下図のようにファイルを単純なリスト表示にしたり、カラム表示に切り替えることができます。スキャンしたいファイル、フォルダ、あるいはボリュームは、クリックして選択することで指定できます。

いずれのファイル表示形式でも、Commandキーを押しながらファイルを順番にクリックすることで、複数の項目を同時に選択することもできます。選択が完了したら、右下隅のスキャンボタンをクリックしてください。これでスキャン処理が開始されます。VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusは、スキャナ表示に切り替わり、前出の説明と同様にスキャンが始まります。

ファイルメニューからスキャンを実行

VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusのファイルメニューからスキャンを実行することもできます。メニューからスキャンを選ぶか、CommandキーとOキーを同時に押すと、ファイルブラウザが開いてスキャンしたい項目を指定できます。メニューからフルスキャンを選ぶか、CommandキーとSキーを同時に押してフルキャンを実行することもできます。同様に、メニューからクイックスキャンを選ぶか、CommandキーとOptionキーとSキーを同時に押して、クイックスキャンを実行することもできます。これらのスキャンは、前述の手動でスキャンを実行した場合と同じ動作です。

コンテキストメニューからファイルをスキャン

VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusのコンテキストメニューを使えば、Finderからファイルを直接スキャンさせることもできます。ファイル、フォルダ、あるいはボリュームなどの項目を、Controlキーを押しながらクリック、あるいは右クリックすると、コンテキストメニューが表示されます。サービスをクリックし、VirusBarrier Expressでスキャン...あるいはVirusBarrier Plusでスキャン...を選ぶと、VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusが開き、選択していた項目をスキャンして、その結果を前述の説明と同じ方法で表示します。

信頼するファイル

VirusBarrier ExpressおよびVirusBarrier Plusでは、ファイル、フォルダ、あるいはボリュームを信頼するファイルのリストへ追加することができます。VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusは、信頼するファイルはすべて安全と判断して、スキャンしません。この機能は、すでにVirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusによってスキャンされて問題がなく、お客様が安全と判断したファイルに対してだけ使ってください。

ファイル、フォルダ、およびボリュームを信頼するファイルのリストに追加するには、信頼するファイルボタンをクリックしてください:

続いて、次のいずれかの操作を行ってください:

フォルダあるいはボリュームを追加すると、VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusは、その中のすべてのサブフォルダも含め、選択された項目内のすべてのファイルを信頼します。

信頼するファイルの対象から項目を除去するには、該当する項目をクリックして選択し、画面の左下隅にある小さな - ボタンをクリックしてください。

マルウェアスキャンのスケジュール

VirusBarrier ExpressおよびVirusBarrier Plusでは、事前に指定した時刻に自動でスキャンを実行させることができます。そのためには、画面上部のスケジュールをクリックしてください。

スケジュールを利用するには、スケジュールを有効にするチェックボックスをクリックしてチェックしてください。

これらの設定の下には、どのファイルをいつ調べるべきか指定する、スケジュール設定オプションがあります。

注意:スケジュールが問題なく実行されるには、VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusがアプリケーションフォルダに保存されている必要があります。

マルウェア定義ファイルのアップデート

VirusBarrier Expressのマルウェア定義ファイルは、少なくとも、ひと月に一度はアップデートされます。VirusBarrier Plusのマルウェア定義ファイルは、少なくとも、一週間に二度はアップデートされます。VirusBarrier ExpressあるいはVirusBarrier Plusのオーブを表示すると(オーブが表示されていない状態では、スキャナアイコンをクリックするとオーブが表示できます)、現在インストールされているマルウェア定義ファイルの日付が確認できます。

アップデートの有無を確認するには、定義ファイルボタンをクリックしてください。

マルウェア定義ファイルを初めてアップデートする場合は、登録が必要なため、Integoのウェブサイトが開きます。登録が必要なのは、最初の一回だけです。その後のアップデートでは、より新しいマルウェア定義ファイルがあれば、そのダウンロードが開始されます。新しいマルウェア定義ファイルの有無は、毎回、手動で確認する必要があります。

コマンドラインからマルウェアスキャンを実行

VirusBarrier Plusでは、マルウェアスキャンをコマンドラインから実行するオプションも使えます。この機能を使えば、お客様はお使いのMac上のすべてのファイルをスキャンできます。これは、VirusBarrier Plusアプリケーションからでは実現できない処理です。このコマンドの使い方は、以下の通りです。

	コマンド:
	
	/Applications/VirusBarrier\ Plus.app/Contents/MacOS/escanner [-aciqrtvz]
	<pathname_to_scan>
	 
	以下のオプションが使えます:
	
	-a 	/Volumesでマウントされたものも含め、すべてのファイルをスキャンします。
	-c 	ファイルを数えますが、スキャンは行いません。
	-i	エンジンのバージョンおよびインストールされている定義ファイルの情報を表示 する。
	-q 	クイックスキャン:あらかじめ定義されたパスのセットを使ってスキャンします。このコマンドでは、パスの指定は不要です。
	-r 	スキャンし、感染ファイルは修復します。
	-t 	信頼するファイル以外のすべてをスキャンします。
	-w	ネットワークボリュームは処理しない。
	-z 	標準のファイルに加え、zipアーカイブもスキャンします。
	
	<pathname_to_scan>: これは必須です;相対あるいは絶対パスのいずれも可能です。
	 
	例:
	 
	/Applications/VirusBarrier\ Plus.app/Contents/MacOS/escanner -atz /
	
この例では、ユーザが読み出し可能なアクセス権を持つすべてのボリュームをスキャンし、アーカイブをスキャンし、信頼するファイルは無視します。直前にsudoを付けてこのコマンドを実行し、認証すると、Mac上のすべてのファイルがスキャンできます。
	例:
	
	/Applications/VirusBarrier\ Plus.app/Contents/MacOS/escanner /Users/<username> 
	
	ユーザのホームフォルダ内のすべてのファイルをスキャンします。
	
	/Applications/VirusBarrier\ Plus.app/Contents/MacOS/escanner -a /
	
	ユーザが読み出し可能なアクセス権を持つすべてのファイルをスキャンします。
	
	sudo /Applications/VirusBarrier\ Plus.app/Contents/MacOS/escanner -a /
	
	管理者ユーザが、そのパスワードを入力すれば、管理するMac上のすべてのファイルをスキャンできます。
	
	

技術サポート

技術サポートは、Intego のサポートページから受けることができます。

Intego VirusBarrier X6について

VirusBarrier X6を使えば、マルウェアおよびネットワークの脅威に対する総合的な保護が得られます。VirusBarrier X6は、Mac用で唯一、ファイアウォール、ネットワーク保護、フィッシング対策、スパイウェア対策などの多くの機能を統合するアンチウイルスプログラムです。以下は、Intego VirusBarrier Express、VirusBarrier Plus、そしてVirusBarrier X6の機能の比較表です。更なる詳細および他のIntego製品については、www.intego.comを参照ください。

お使いの環境と目的に必要な機能をお選びください VirusBarrier Express VirusBarrier Plus VirusBarrier X6
Mac OS Xを対象にしたマルウェアをスキャン
ExcelおよびWordマクロウイルスをスキャン
Windowsを対象にしたマルウェアをスキャン
PDFおよびFlashマルウェアをスキャン
Linuxを対象にしたマルウェアをスキャン
キーロガーおよびハッカーツールをスキャン
危険なスクリプト(PHP、Perl、Javascript、シェルスクリプト、など)をスキャン
マルウェア定義ファイルのアップデートを自動確認
コマンドライン・スキャナ
感染したファイルを修復
主要なフォルダを対象にマルウェアをクイックスキャン
感染したMacから危険なファイルを削除
ドラッグ&ドロップでスキャン(オーブ、Dock、Finderで可能)
スキャンの例外を指定可能(信頼するファイル機能)
Finderのコンテキストメニューからスキャン
スキャンをスケジュール
個別のファイルあるいはフォルダを任意にスキャン
Zipアーカイブの中身をスキャン
12種類以上のアーカイブの中身をスキャン
Bootcampボリュームのスキャン
ターボモード技術による高速スキャン
ウェブブラウザがダウンロードしたファイルを自動でスキャン
電子メールクライアントが受信したすべてのファイルを自動でスキャン
インスタントメッセージ・クライアント経由で受信したすべてのファイルを自動でスキャン
ファイル転送ソフトウェア(FTP、P2P)で受信したすべてのファイルを自動でスキャン
外部メディアからコピーされたすべてのファイルを自動でスキャン
ネットワークボリュームおよびサーバからコピーされたすべてのファイルを自動でスキャン
Mac OS Xを対象にしたマルウェアのビヘイビア分析
感染ファイルの隔離
すべてのユーザアカウントおよびシステムファイルのスキャン
送信される電子メールをマルウェアを対象にスキャン
動作をログに記録
プログラムおよびアップデートの情報を表示するDashboardウィジェット
マルウェアを対象にiPhone、iPad、およびiPod Touchをスキャン
ネットワーク通信の監視
ネットワーク攻撃をブロック
強力な双方向ファイアウォール
フィッシング対策
スパイウェア対策
プライベート情報の保護
多くのマシンにインストールされた場合のリモート管理が可能
マルウェア定義ファイルのアップデートの頻度
毎月
隔週
隔週
Mac OS X 10.5 / 10.6(LeopardおよびSnow Leopard)で動作
10.6のみ
10.6のみ
CPUがPowerPC / Intelの両方のMacで動作可能
Intelのみ
Intelのみ